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休日さんぽ♪

休日に見つけたちょっとしたこと

【映画】役者の演技が凄すぎ!「怒り」を観てきたよ

はいさい! ヽ(=´▽`=)ノ♪

昨日の「グッドモーニングショー」に続いて、今日は「怒り」を観てきました。

何を観るか決まっていないので、とりあえず札幌駅のシネマフロンティアに行ってから考えることに。
10月10日(日)、映画館には大勢のお客さんでごった返しています。
チケット購入の列に並んで、上映時間的にあまり待たずに観れる「怒り」にしました。

映画「怒り」に関する事前の知識は皆無。
出演者が豪華そうなのでそんなにハズレることはないでしょう。

ポスター
ポスター

実際に観始めると、演技に引き込まれて「あっという間」の2時間でした。

◇物語(ストーリー)

<公式サイトから引用>
ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。
窓は閉め切られ、蒸し風呂状態の現場には、「怒」の血文字が残されていた。

犯人は顔を整形し、全国に逃亡を続ける。その行方はいまだ知れず。
事件から一年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。

【千葉】----------
3ヶ月前に突然家出をした愛子(宮崎あおい)が東京で見つかった。
彼女は歌舞伎町の風俗店で働いていた。
愛子を連れて帰った父・洋平(渡辺謙)は、千葉の漁港で働く。
8年前に妻を亡くしてから、男手一つで娘を育ててきた。
愛子は、2ヶ月前から漁港で働きはじめた田代(松山ケンイチ)に出会った。

【東京】----------
大手通信会社に勤める優馬(妻夫木聡)は、
日中は仕事に忙殺され、夜はクラブで出会う男と一夜限りの関係を続けていた。
彼には末期がんを患う余命わずかな母がいた。
ある日、優馬は新宿で直人(綾野剛)に出会った。

【沖縄】----------
また男と問題を起こした母と、
夜逃げ同然でこの離島に移り住んできた高校生の泉(広瀬すず)。
ある日、無人島でバックパッカーの田さ中(森山未来)に遭遇した。

犯人を追う警察は、新たな手配写真を公開した。
その顔は、出会った男に似ていた。

(千葉)
いつしか交際を始めた愛子と田代。
二人の幸せを願う洋平であったが、
前歴不詳の田代の過去を信用できず苦悩する。

(東京)
同居を始め、互いの関係が深くなっていく優馬と直人。
しかし直人の日中の不審な行動に優馬は疑いを抱く。

(沖縄)
ある事件をきっかけに心を閉ざした泉と
彼女を救えなかったことに苦悩する同級生の辰哉。
親身に支える田中であったが、無人島で暮らす彼の素性を誰もしらない。

愛した人は、殺人犯だったのか?
それでも、あなたを信じたい。
そう願う私に信じたくない結末が付きつけられる ---

長い引用でごめんなさい。

千葉・東京・沖縄の3ヶ所の物語が最後に一つに収束するという話ではありません。
それぞれ別々の物語です。

相関図
相関図

共通点は、殺人犯の手配写真に似ている人が千葉・東京・沖縄の3ヶ所に居る、と言うことです。
その3人は、千葉・松山ケンイチさん、東京・綾野剛さん、沖縄・森山未来さん、この3人のうちの誰が殺人犯なのか?
犯人は最後の方までわかりませんが、犯人探しの一般的なミステリーではありません。

親が子を思う愛情と不信な男に対する疑惑、男の同性愛者の愛憎、ある事件から生じる高校生男子と女子の苦悩。
人間の心情を深く掘り下げた作品といえます。

千葉・東京・沖縄3つの場所の物語には接点がないのですが、「千葉から東京へ」などシーンが切り替わる時に前の場所のシーンと次の場所のシーンのセリフが何となく繋がるような脚本上の工夫がされていているので、3つの別々な物語が自然に繋がっていて、一つの作品として違和感なく鑑賞することができます。

これらのテクニックは、原作通りなのか、それとも脚本側の工夫なのか?
(原作者がすばらしいのか、脚本家がすばらしいのか、)原作を読んでいないのでわかりません。

吉田修一さん
吉田修一さん

◇原作者

原作は、芥川賞作家の吉田修一さん(48歳)の同名小説「怒り」。
吉田さんの作品は読んだことがありませんが、多くの作品を書かれており、2016年には芥川賞選考委員に就任されているので一流の作家さんだと思います。

映画の「悪人」や「さよなら渓谷」は観たことがありますが、これらの原作も吉田さんでした。

今回の「怒り」はミステリーに分類されるのではないかと思われますが、ミステリーとしては「今いち」の感じがします。(原作を読んでいないくせにごめんなさい)
でも、文学作品としては、おそらくかなり凄い。
このブログのタイトルに「役者の演技が凄すぎ!・・・」と書きましたが、吉田さんは人物の心情描写が優れた作家さんのようなので、今度、時間を見つけて原作も読んでみたいと思います。

李 相日監督
李 相日監督

◇監督・脚本

監督・脚本は、「フラガール」、「悪人」などを監督した李相日監督(42歳)。
「フラガール」公開時が32歳、「悪人」公開時が36歳。
随分若かったのですね。才能がある人は年齢は関係ないね。

坂本龍一さん
坂本龍一さん

◇音楽

音楽は坂本龍一さん(64歳)。
映画音楽も数多く手掛けています。
「戦場のメリークリスマス」、「ラストエンペラー」などが有名ですが、今回の「M21 – 許し forgiveness」(映画・怒りの主題歌)のピアノとチェロの重ぐるしい曲が登場人物の心の動きに合致しています。
(でも映画音楽は久石譲さん(65歳)が好きです・・・)

◇やっぱり原作を読んでみた

映画を観た感想では、何が「怒り」なのかわかりずらい。
殺人現場に残された犯人が書いた「怒」の血文字が原作のタイトルなのだから、「犯人が怒っている」設定なのでしょうが、犯人が何に対して怒っているのかわからない。

何となくモヤモヤと気になるので、やはり原作を読んでみました。

原作の小説は上下巻の長編だったが、映画同様すぐに引き込まれ一気に読み終えた。
原作者・吉田修一さんの筆力がハンパない。
♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!

上の方で「ミステリーとしては今一」と書きましたが、ごめんなさい、撤回します。
m( ̄ー ̄)m ゴメン

犯人探しの推理小説的なミステリーではありませんが、ハラハラ・ドキドキ感はミステリーとしても一級品です。
芥川賞受賞後も多くの作品を世に送り出しているだけのことはありますね。
他の作品も読んで見たくなり「7月24日通り (新潮文庫)」をAmazonでポチッとしてしまいました。

※以下、ネタバレ注意。

原作を読んで分かったことは、2時間の映画に収めるために、かなり内容が省略されています。
特に、殺人犯を追う側の刑事側にも、もう一つの物語がありますが、映画ではほとんど描かれていません。
また、エンディング部分もかなり省略されています。
登場人物も、本筋に影響のない範囲で省かれています。
大きな流れは原作に沿って描かれていますが、細部は違いも見うけられます。

映画では、千葉の洋平役・渡辺謙さんが主演ですが、小説では、誰が主人公か曖昧です。
千葉では渡辺謙さん、東京では妻夫木聡さん、沖縄では広瀬すずさんがそれぞれ主人公のように描かれています。

◇結局、何が『怒り』なのか?

表面的には、犯人が自分を見下している世の中に対して怒っている、正気ではなく狂気の「怒り」。
でも小説を読んだ感想では、沖縄の泉(広瀬すず)の友達・辰哉(佐久本宝)が一番怒っています。
米軍兵にも、殺人犯にも、そして自分(辰哉)自身にも。
そして、小説の主人公は沖縄の泉かな?

映画版では、千葉の洋平(渡辺謙)が主演なので、何が『怒り?』なのか分からず違和感を感じていましたが、小説を読んで、主人公は沖縄の泉だと考えると、友達・辰哉の『怒り!』は腑に落ちます。
これで、モヤモヤが晴れてゆっくり寝れます。
(*^.^*)エヘッ

しかし、よくもまぁこんなに、NHK大河ドラマの主役を4人(渡辺謙、妻夫木聡、松山ケンイチ、宮崎あおい)も使いましたねぇ。
今年の日本国内の映画賞を沢山取りそうです。

※DVD出ました(*^^*)

それでは、したっけ!(⌒ー⌒)ノ~~~

【映画館の情報】
店名:札幌シネマフロンティア
ジャンル:映画館
住所:北海道札幌市中央区北5条西2丁目 JRタワー札幌ステラプレイス7階
電話:011-209-5400
定休日:無し
駐車場:有
HP: http://www.cinemafrontier.net/cgi-bin/pc/index.cgi